忘却曲線から紐解く、記憶のメカニズム


忘れていく
皆さんは、一度、覚えたことをすぐに忘れてしまう経験はありませんか?
私も年齢を重ねるほどに、その度合いは増えてきたなぁ…と感じるときがあります。
この「忘れる」という現象は、心理学者ヘルマン・エビングハウス(Hermann Ebbinghaus)によって科学的に研究され、「忘却曲線」というグラフで表されました。
(無意味な音節を暗記する実験を行い、時間の経過とともに、どれくらいの割合で忘れてしまうのかを調べたものです。)
あくまで一般的な傾向であり個人差のあるものですが、有名な話でもあり、見たこと・聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
上記の図では、忘れていくパーセントが書かれています。
私たちは手からこぼれ落ちる砂のように、どんどん忘れていくのだなぁと、あらためて思います。
この図は効果的な学習方法を身につけるための重要な手がかりとなりますが、継続学習をすることによって、大きな差が出てくるというものですね。
急速な忘却:
- 情報を学んだ直後、最初の1時間から数日間で記憶が急速に減少します。
- 例えば、学習後の1時間で約50%、1日後には約70%の記憶が失われます。
安定化する記憶:
- 時間の経過とともに忘却のスピードは、徐々に緩やかになります。
- 長期間にわたって、継続した学習をすると長期記憶に定着しやすくなります。
忘却曲線から得られる応用
忘却曲線は、単に「人は忘れる」という当たり前の事実を裏付けているだけでなく、学びの効率化・効果向上に役立ちます。
- 継続した学びの重要性:
忘却曲線は、定期的な学びがいかに重要かを示しています。
特に、学習直後と数日後〜数週間後など、忘却が起こりやすいタイミングで反復学習することで、長期的な記憶へと定着させることができます。 - 分散学習の効果:
一度に大量の情報を詰め込むよりも、短い時間で何度も繰り返す「分散学習」の方が効果的です。 - アクティブラーニング:
単に聞く読むだけでなく、ワークを解いたり演習したり、フィードバックなどのアウトプットをしたり能動的にすることで、より記憶に残りやすくなります。
継続した学びの大事さ
「学び」とは、まるで植物を育てるようなものとも言えないでしょうか?
せっかく種を撒いて芽が出て育ち始めても、水と適切な肥料をあげ続けていないと…
気が付いたら萎れて、しまいには枯れてしまいます…。
- 知識のアップデート:
社会は常に変化しており、一度習得した知識だけでは対応できない状況も出てきます。
継続した学びは、新しい知識やスキルを習得し、変化に対応するための基盤となります。 - 思考力の向上:
継続した学びは、単に知識を増やすだけでなく、思考力や問題解決能力の向上にもつながります。 - モチベーションの維持:
学び感じ続けていくプロセスでモチベーションを維持し、自己成長を実感しやすくなっていきます。
継続した学びの具体的な方法
- 小さくても確実な達成感:
いきなり大きな達成感に欲張るよりも、小さくても確実な達成感を味わい愉しむステップを大事にしていきます。
よく言われていることで、人によっては地味に思えるかもしれませんが、本当に大切なことは地味だったりします。 - 自らの内側に響きやすい分野の学び:
こころが求める分野の学びは、学び方次第で響きやすく、のめり込むように続けられますが、背伸びをしない自己一致が大事です。 - 学びのコミュニティへの参加:
類似の共有ゾーンを持つ仲間との「場のチカラや相乗効果」を感じながら、ファシリテーターが進行する安全性の上で学んでいきます。 - 体感・実感・臨場感の活用:
座学方式に限らず、サブモダリティ(視覚・聴覚・体感覚など)を活用した体験型学習で思考レベルに留まらず、身体知を刺激して進められていきます。
継続学習がもたらす効果
継続学習は、個人だけでなく、社会全体にも大きな影響を与えます。
- キャリアアップ: 新しいスキルを習得することで、キャリアアップにつながる可能性が高まります。
- 社会貢献: 習得した知識やスキルを活かして、社会貢献活動に参加することができます。
- 豊かな人生: 継続学習は、人生をより豊かにし、充実させるための鍵となります。
まとめ
エビングハウスの忘却曲線は、人間の記憶のメカニズムを理解し、効果的な学習方法を身につけるための重要な手がかりとなります。忘却曲線の原理を意識し、継続学習に取り組むことで、私たちは生涯にわたって学び続け、深化して自分自身に近づき続けていきたいものです。


